MENU

CLOSE

肩こり解消は自ら筋肉をほぐすこと

実際の医療現場に従事されている皆さまに執筆いただき、健康に役立つコラムを展開しています。コラムカテゴリは健康マスター検定の公式テキストカテゴリーに揃えています。
公式テキストと照らしあわせていただくことで、幅広い学習をしていただけます

肩こりは日本国民の代表的な愁訴の一つであり、男性では1位の腰痛に次いで2位、女性では1位肩こり、2位腰痛といわれています(平成28年度厚生労働省:国民生活基礎調査)。成人では頭の重さが約5kg、片腕の重さが約4kgといわれており、首から肩にかけての筋肉が合計約13kgを支えていることになります。

肩こりの原因は?

肩こりには原疾患が不明な原発性と、原疾患の明らかな症候性に分けられます。症候性に関しては各専門家にお譲りして、ここでは原発性肩こりについて解説します。

肩こりの原因には過労や体型や不良姿勢や精神的緊張など様々な原因が重なって起こります。また照明の明るさ、机や椅子の高さなどといった環境要因も肩こりの原因となりえます。特に仕事が原因で起きる肩こりが多く、長時間のデスクワーク、繰り返し手を使う動作が多い、手で持ち上げる作業、業務中の頸椎前屈姿勢(前かがみ)などがあげられます。最近では首や肩まわりの筋肉を緊張させたまま長時間のスマートフォンの使用やテレビゲームなども原因になりえます。

参照:厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa16/dl/04.pdf

肩こりの予防法は?

悪い姿勢・作業姿勢を修正する必要があります。肩こりに関して、代表的な悪い姿勢とはいわゆる猫背、首を前屈位(前かがみ)にして顎を前に突き出した姿勢です。このような悪い姿勢で長時間作業を続けることは避ける必要があります。肩こりを予防するためには、正しい姿勢を身につける必要があります。正しい姿勢とは横から見たときに、耳垂(耳の穴)―肩峰(肩の先端)―大転子(股関節の付け根)が一直線状にならなければなりません。いくら正しい姿勢でも同じ姿勢を1時間以上続けないこと、長時間のデスクワークの際は少なくとも1時間ごとに、立つこと、歩くこと、それから肩のストレッチングをすることも有効です。

肩こりを予防するにはなんといってもセルフケアが最も重要になります。肩甲骨を大きく動かす、肩甲骨の動きをよくするストレッチングやリラクゼーションが最もよい方法です。それによって筋肉の循環改善と柔軟性の改善効果が期待できます。それに加えて、作業や重力に耐えられるために首や肩甲骨周囲の筋力トレーニングを行うことがおすすめです。特に肩甲骨に付着している僧帽筋・肩甲挙筋・菱形筋・肩甲下筋・棘上筋・棘下筋などの筋肉を大きく動かしてあげることが肝心です。

 

■肩甲骨を大きく回してみよう!

肩甲骨の動きを意識して、ゆっくり回してください。

     

①肩甲骨を内側に近づける(内転)                      ②肩甲骨を上に上げる(挙上)

 

     

③肩甲骨を外側に開く(外転)                         ④肩甲骨を下げる(下制)

 

■肩甲骨を大きく上下に動かしてみよう!

腕を上げ下げするときは、肩甲骨を意識して大きく動かして下さい。

           

①胸を張った状態で背筋を伸ばして、肩甲骨は背骨に近づける ②腕が耳の真横を通過するように動かします

■肩甲骨をリラックスさせましょう!

呼吸を止めず、肩に力を入れた後、力を抜いてみましょう。

  

①肩甲骨を挙上して、肩をすくめる        ②力を抜くようにして、肩甲骨を下制する

 

肩こりの予防は歯を磨くのと同じように、毎日続けることが大切です。肩こり予防のために、肩磨きを始めてみましょう!

【公式テキストより「身体活動・運動と健康“肩こりは筋肉をほぐして解消”」参照】


飛永 敬志(とびなが たかし)

 

理学療法士/鍼灸・あん摩マッサージ指圧師/介護支援専門員
早稲田大学大学院スポーツ科学研究科(介護予防マネージメントコース)卒業。
獨協医科大学埼玉医療センターリハビリテーション科副主任、早稲田大学大学院エルダリー・ヘルス研究所招聘研究員。専門理学療法士(運動器)として、主に運動器疾患を有する患者の身体機能とQOLの向上を目指して、臨床・教育・研究に従事。学会発表・論文投稿多数。趣味はマラソン

 


 

“わかれば、かわる、うごく” 日本健康マスター検定